前回、ひふみの積立をやめた話を書きました。設定来ではプラス872.11%でTOPIXのプラス463.98%に圧勝しているのに、5年ではプラス49.74%対プラス128.72%。設定来だけが勝っていて、ほかの7つの期間はすべて負けているという表を並べました。
では、最初はあれだけ勝っていたのに、なぜ悪くなったのか。答えは2つあって、どちらも運用の腕とは関係がありません。
1つは人気が出て運用資産額が急増すること。もう1つは優秀なファンドマネージャーやアナリストがいなくなることです。今回はこの2つを、レオス自身が公開している10年前のレポートと最新のレポートを並べて確認しました。
記事では、次の内容を扱っています。
- 2017年2月16日のテレビ出演を境に、ひふみ3本の純資産は2016年末1,224億円から2017年末5,823億円へ。1年で4.8倍。2017〜2018年の2年で約5,040億円が流入
- マザーファンドの純資産は1,233.2億円から1兆1,065.48億円へ約9倍。ところが組入銘柄数は133銘柄から75銘柄へ減少。1銘柄あたりは9億円から148億円へ
- 中身が完全に入れ替わっていました。マザーズとJASDAQで約1割あった新興市場は、いまグロース市場がゼロ。時価総額5兆円以上が57.17%、300億〜3,000億円はわずか3.09%
- 業種もサービス業・情報通信業・小売業の上位から、電気機器・卸売業・銀行業へ。10年前に1%未満だった銀行業が12.42%
- これは方針転換ではなく算数の問題です。1兆円のファンドは時価総額300億円の会社を買えません
- 2004年のAmerican Economic Reviewの論文が同じことを実証しています。「ファンドの規模はパフォーマンスを侵食するか」
- 理由2。2026年6月、藤野英人氏はレオスを完全退任しました。引き抜きではなく本人の意向です。本当のリスクは引き抜きより広い
- では系列で選べばいいのか。ひふみは独立系で直販もしています。それでも両方が起きました
- 同じ独立系・同じ直販で、現金比率が9倍違います(さわかみ20%程度とひふみ2.15%)
- 同じ中身なのに、買った場所で年0.4ポイント違います。しかも目論見書の数字を見比べても、この差は見えません
インデックスが強いのは賢いからではなく、この2つの弱点を持たないからでした。
本記事の数値は2026年10月時点で公開されている運用レポート、運用報告書、報道にもとづくもので、特定の商品の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任です。

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