【マーケット速報】2026年3月7日(土)朝時点

投資戦略ラボ
 【マーケット速報】2026年3月7日(土)朝時点
 日経平均(3/6終値):55,620円(+342円) / ドル円:157.83円 / NYダウ(3/6終値):47,501ドル(−453ドル) / WTI原油:90ドル台
 ⚠️ 日経先物(3/6夜間・雇用統計後):54,005円(−1,725円) — 来週月曜の寄り付きに警戒

本日の最重要ヘッドライン

  • ⚡ 2月米雇用統計、非農業部門が−9.2万人——予想+5.5万人を大幅下回るネガティブサプライズ
  • ⚡ 失業率4.4%に上昇——スタグフレーション懸念が急浮上
  • ⚡ WTI原油、90ドル台突破——ホルムズ海峡麻痺で2023年10月以来の高値
  • ⚡ デンソーがロームに1.3兆円の買収提案——国内パワー半導体の大再編が本格始動

国内マーケット

日経平均終値342円高の55,620円——引け後の先物は急落(3/6)

3月6日の東京株式市場は続伸し、日経平均株価の終値は前日比342円高の55,620円でした。前場中頃には700円超の下落場面もありましたが、原油先物がいったん上昇一服となったことで買い戻しが入りプラス圏を回復しました。ただし、東京市場の引け(15:30)後、日本時間22時30分に発表された米雇用統計が大幅ネガティブサプライズとなったことで、夜間の日経先物は54,005円(−1,725円)まで急落しています。来週月曜日の現物市場の寄り付きに警戒が必要です。

デンソーがロームに1.3兆円買収提案——パワー半導体の国内再編が加速

トヨタ系自動車部品大手のデンソーが半導体大手ロームにTOBによる全株取得を提案したことが明らかになりました。買収規模は約1.3兆円で、EV・データセンター向けのパワー半導体を軸に国内一大勢力を形成する狙いとみられています。報道を受けてローム株はストップ高となりました。


海外経済

2月米雇用統計、非農業部門が−9.2万人——リセッション・スタグフレーション懸念が急浮上

3月6日22時30分(日本時間)に発表された2月の米雇用統計は、市場の想定を大きく外す結果となりました。非農業部門雇用者数は前月比−9.2万人(予想+5.5万人)と、予想と実績の乖離幅は14.7万人に達しました。失業率も4.4%(予想4.3%)へ上昇しています。

背景として、トランプ政権のDOGE(政府効率化省)による連邦政府職員の大規模解雇が雇用統計に反映され始めた可能性があります。行政改革が実体経済に波及しているとすれば、今後数カ月も弱い雇用統計が続くリスクがあります。弱い雇用はFRBの利下げ期待を高める一方、ホルムズ海峡封鎖による原油高・インフレ圧力と同時進行しており、「景気後退とインフレが同時進行する」スタグフレーション型の不況シナリオが現実味を帯びてきました。

参考:2月米非農業部門雇用者数−9.2万人(3/6)— Yahoo!ファイナンス

WTI原油が90ドル台突破——ホルムズ海峡麻痺、2023年10月以来の高値

3月6日のWTI原油先物は一時90ドル台に乗せ、2023年10月以来の最高値を記録しました。週間上昇率は約35%に達しています。イランのイスラム革命防衛隊によるホルムズ海峡での攻撃が続き、タンカーの航行がほぼ停止状態に陥っていることが原因です。原油の9割以上を中東から輸入している日本にとって、物価への影響が現実の問題になってきました。

NYダウ続落453ドル安——雇用統計・中東・インフレの三重苦

3月6日のNYダウは前日比453ドル安の47,501ドルで取引を終えました。前日の785ドル安に続く2日連続の大幅下落です。雇用統計の悪化と原油高によるインフレ再燃懸念が重なり、FRBの利下げ開始が9月以降にずれ込むとの見方が広がりました。一時は下げ幅が1,100ドルを超える場面もありました。


政策見通し

日銀、4月利上げの可能性を排除せず——中東情勢と米景気悪化を注視

日本銀行は4月の金融政策決定会合での追加利上げの可能性を排除していませんが、今回の米雇用統計悪化により判断はさらに難しくなりました。米景気後退懸念は円高・輸出企業の業績悪化につながるリスクがあり、春闘回答(3月中旬)と合わせて慎重に判断する局面です。


著者コメント(和田康彦・佐賀大学名誉教授・投資歴25年)

今週のマーケットを振り返ると、2月28日のイラン攻撃から始まった「中東ショック」に、3月6日夜の「雇用統計ショック」が重なるという、投資家にとって最悪の展開となりました。日経先物が引け後に1,725円も下落したことは、来週月曜の現物市場に相当な売り圧力が持ち越されることを意味しています。

雇用統計の−9.2万人という数字の背景にDOGEによる公務員解雇があるとすれば、これは一時的な数字ではなく、今後数カ月続く構造的な弱さである可能性があります。原油高によるインフレと雇用悪化による景気後退が同時進行するスタグフレーションは、FRBにとって最も対処が難しいシナリオです。1970年代のオイルショック時の教訓が頭をよぎります。

デンソーによるローム買収提案は明るい話題です。パワー半導体はEV・再生可能エネルギー・AIサーバーのいずれにも不可欠であり、国内統合による競争力強化は長期的に評価できます。荒れ相場の中でも、産業の構造変化を見据えた動きは続いています。

投資歴25年の経験から言えば、こういう局面で焦って動くのが最も危険です。まず来週月曜の寄り付きの値を確認し、下げ止まりを見極めてから行動しても遅くはありません。


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