「社債のスプレッドが暴落の先行指標」はウソでした ― 過去4回の天井で全部数えてみた結果

投資戦略ラボ

前回の記事で、米国で株を買うための借金が史上最高の1兆4,540億ドルになっている、という話を書きました。火事にたとえるなら、部屋に積んである燃料の量が過去最大だ、という話です。ただし燃料がいくらあっても、火種がなければ燃えません。

では、火種はどこを見ればいいのか。今回は「暴落の先行指標」と呼ばれているものを片っ端から集めて、過去4回の天井(2000年3月、2007年10月、2020年2月、2022年1月)それぞれについて、その指標が何か月前に点灯したのかを1つずつ数えました。

結論から書くと、いちばんよく言われている指標が、実は先行していませんでした。

社債の利回り差、いわゆる信用スプレッドです。「株より先に社債市場が異変を知らせる」と昔から言われますが、Baa−Aaaの底を4回分数えると、先行はわずか0〜2か月。株価とほぼ同時に動く「確認指標」でした。しかも底値圏で横ばいのまま天井を迎えるので、「底を打った」と分かるのは後からだけです。使えるのは、株価が高値圏のままスプレッドだけが開き始めるという乖離が起きたとき(2007年8月型)に限られます。

はっきり先行していたのは金利のほうで、FF金利のピークと逆イールドの開始が天井の9〜16か月前。ただし先行しすぎて売買には使いにくい。むしろ意外だったのは、逆イールドが解消したタイミングが、2007年も2019年もちょうど天井の4か月前だったことです。

note記事では、このほかに次のような内容を扱っています。

  • サーム・ルールは完全な遅行指標。ただし点灯した暴落は−34〜−57%、しなかった2022年は−25%と、下げ幅が倍違う
  • 金利が先、信用スプレッドは同時、雇用は後、という全体の順番。教科書どおりに並んだ稀な例が2007年
  • 今回は2000年・2007年型(FRB主導)ではなく、長期金利が先に上がってFRBが後追いする1987年型。10年債は2月4.1%→9月5.01%、そして9月16日にFRBが利上げした
  • 2026年9月時点のダッシュボード全指標(Baa−Aaa 0.43%、HY OAS 2.68%、10年債 5.01%、VIX 15.2、サーム・ルール −0.07)と、それぞれの警報ライン
  • 毎週見るなら、どの順番で何を見るか

続きは、noteの記事でお読みください。無料で公開しています。

▶ noteで全文を読む(暴落研究 第2回)

▶ 第1回「株を買うための借金が、アメリカで史上最高の1兆4,540億ドルになりました」

なお、これは公開データを並べて考えたことであって、相場の予想ではありません。数値はすべて2026年9月22日時点のものです。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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