経済・金融ニュース速報|2026年3月1日

日経平均:58,850円(前日比+96円)ドル円:156円00銭前後NYダウ:48,977円(前日比▲521ドル)

市場への影響については昨日、noteに書いております。
【緊急相場分析】サンデーダウ500ドル超の急落とビットコインの連れ安:地政学ショックに対する月曜日の戦略

本日の注目ヘッドライン

【速報】米・イスラエルがイランへの軍事攻撃を開始(2月28日)。原油が急騰、世界市場に激震走る。


国内マーケット・金融

日経平均、4日続伸で58,850円の最高値更新

2月27日の東京株式市場は続伸し、日経平均株価の終値は前日比96円高の5万8,850円と、年初来高値を更新した。前日の米ハイテク株安を受け朝方は売りが先行したが、東京都区部CPIの伸び鈍化(前年比+1.8%)が日銀の早期利上げ懸念を和らげ、円安基調と合わせて輸出株を下支えした。ただし、2月28日夜間の日経先物は米イラン開戦報道を受けて460円安の58,640円で終了しており、本日(3/1)の東京市場は大幅下落スタートが警戒される。

ドル円:156円台で推移、円安基調が継続

為替相場は1ドル=156円前後で推移している。2月27日の東京市場終値は155円95銭~97銭。東京都区部CPIが日銀目標の2%を下回ったことで利上げ観測が後退し、円売り・ドル買いの流れが続く。ただし米イラン情勢の緊迫化でリスクオフの円買いが入る場合、急速な円高に転じるリスクも残る。

東京都区部CPI2月:前年比+1.8%、日銀目標を下回る

2月の東京都区部コアCPI(生鮮食品除く)は前年比+1.8%と、2024年10月以来初めて日銀目標の2%を下回った。これを受け市場では「日銀の追加利上げが遠のいた」との見方が広がり、株高・円安方向に作用している。


海外経済・市場

【最重要】米・イスラエルがイランへ軍事攻撃を開始

2月28日(現地時間)、トランプ米大統領はSNSで「イランに対し大規模な戦闘作戦を開始した」と発表。イスラエルも同時に攻撃を実施したと確認。3度にわたる核交渉(2/6・2/17・2/26)がすべて決裂した結果で、イランは中東各地の米軍基地へ報復ミサイルを発射。UAEでは民間人1名が死亡したとの報道もある。日本の原油輸入の93.5%が中東依存であり、ホルムズ海峡封鎖が長期化すれば数週間以内に国内物価・エネルギーコストに影響が出る可能性がある(日本の石油備蓄は254日分)。外務省も現地滞在者に最新情報の収集と安全確保を呼びかけている。

NYダウ:521ドル安でイラン緊迫・PPIを嫌気

2月27日のNYダウは前日比521ドル安の48,977ドルで引けた。米・イラン開戦警戒によるリスクオフに加え、1月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想の前月比+0.3%を上回る+0.5%と発表され、FRBの利下げ先送り懸念が重荷に。日中の下げ幅は一時800ドルを超えた。安全資産の米国債に資金が流入し、米10年債利回りは約3カ月ぶりに4%を割り込んだ。ナスダックも1.18%安と続落。

原油(WTI):7カ月ぶりの高値、67ドル近辺まで急騰

米・イスラエルによるイラン攻撃を受けてWTI原油先物は急騰。2月27日時点で約67ドル水準(前日比+4%近く)に達し、7カ月ぶりの高値を記録。ホルムズ海峡封鎖が現実化した場合、一部金融機関はWTIが90〜110ドル台に跳ね上がると試算している。OPEC+は2月・3月の増産見送りを再確認済みだが、地政学ショックが需給試算を大きく狂わせる展開となっている。


企業ニュース

OpenAI、総額1,100億ドルの調達完了:Amazon・NVDA・SBGが出資

OpenAIは2月27日、Amazon・エヌビディア・ソフトバンクグループを引受先とする1,100億ドル(約17兆円)の増資完了を発表した。Amazonが500億ドル(過去最大)、エヌビディアとソフトバンクがそれぞれ300億ドルを投じる。出資後のOpenAI評価額は8,400億ドルに達する。AmazonはOpenAIとの複数年戦略提携も締結し、AWS上でFrontierプラットフォームを展開。一方、競合との激化や赤字継続・AI過剰投資リスクへの警戒感も同時に高まっている。

ブロック(Square親会社):従業員の40%削減を発表

デジタル決済大手のBlock(旧Square)は、ドーシーCEOがAIツールの活用により事業運営を根本的に変革しているとして、全従業員の約40%削減計画を発表。AI導入による人員整理の波が決済・フィンテック業界にも波及していることを示す動きとして注目される。

旭化成:ドイツ製薬企業の買収で連日最高値

旭化成がドイツ製薬企業の買収を好感され、連日で株高・最高値圏での推移を記録。脱石油化学の構造改革と海外M&Aを組み合わせた成長戦略が市場に評価されている。


政策・経済見通し

来週の注目イベント:米イラン核協議の行方・米雇用統計・ブロードコム決算

市場が最も注視するのはイラン情勢の展開だ。軍事攻撃の長期化・ホルムズ海峡の封鎖シナリオが現実となれば、エネルギー市場と世界景気に二重のショックが走る。加えて、3月初旬には米国の雇用統計の発表、米半導体大手ブロードコムの決算も控えており、AI関連投資のモメンタムを測る上で重要な指標となる。国内では日銀幹部の発言や春闘集中回答(3月下旬予定)も引き続き焦点。

高市政権下の低金利・リフレ政策と日本株の行方

高市首相が円安と低金利を望む姿勢を示していることで、積極財政とリフレ的な金融環境への期待が継続。週次の日経平均は前週末比+2,024円高と2週ぶりの大幅反発となった。ただし東京CPIの2%割れが日銀の次の判断を遅らせる一方で、中東情勢の悪化がインフレ再燃(エネルギー・食料コスト高)を引き起こすというリスクシナリオも浮上しており、今後の政策対応が問われる局面に入った。


地政学・投資の視点から(著者コメント:和田康彦)

米・イスラエルによるイラン攻撃は、2025年来の地政学リスクが「現実のシナリオ」に転化した歴史的な転換点だ。ホルムズ海峡という世界の石油供給の大動脈が戦場の周辺に入った今、日本の投資家は「原油依存リスク」を改めて真剣に受け止めなければならない。短期的には防衛・エネルギー・金(ゴールド)への資金シフトが加速し、ハイテク・グロース株には逆風となろう。一方、円相場は地政学リスク回避の円買いと、日銀緩和継続による円安の綱引きとなる。長期的には、こうした地政学の断層線が「中国史は地理で決まる」「皇帝の財務諸表」で論じた権力構造の再編を加速させる。エネルギー安全保障と地政学リスクを組み込んだポートフォリオ構築を今すぐ検討すべき局面だ。


本記事は投資判断の参考情報として提供しています。最終判断はご自身でお願いします。

📖 経済・地政学をもっと深く学びたい方へ:

洛陽と長安、どちらが東にあるか知ってますか?

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP