【マーケット速報】2026年3月3日(火)

経済・ニュース速報
【マーケット速報】2026年3月3日(火)
📈 日経平均:57,951円(3/2終値 前日比 ▲899円 ▲1.53%
💴 ドル円157円台(有事のドル買い、週明け急騰)
🇺🇸 NYダウ:約48,900ドル台(2/27終値:48,977ドル 前日比 ▲521ドル、週明け続落)
🛢️ WTI原油:75ドル台(一時+12%急騰)

⚡ 本日の最重要ヘッドライン

  • 米・イスラエルがイランを攻撃——ハメネイ師死亡、ホルムズ海峡が事実上封鎖状態に
  • 原油WTIが一時75ドル台まで急騰、日本のエネルギーコストに直撃懸念
  • 日経平均、週明け3/2に899円急落——防衛・エネルギー株は逆行高
  • 上場企業2026年3月期:5年連続最高益見通し(AI・半導体需要が牽引)

🌏 海外経済・地政学リスク

米・イスラエルによるイラン攻撃——中東が激動の局面へ

2月28日(現地時間)、米国とイスラエルは共同軍事作戦「大いなる怒り」を開始。首都テヘランへの空爆でイランのハメネイ最高指導者(86歳)が死亡した。トランプ大統領は「核兵器取得を阻止するための措置」と発表し、作戦は4〜5週間続く見通しを示す。

イランは即日報復を開始。UAE・バーレーン・カタールの米軍基地を攻撃したと発表し、少なくとも3隻のタンカーが損傷した。ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となり、原油供給に重大な支障が生じている。OPECプラス8カ国は4月の増産(日量20.6万バレル増)を決定したが、価格の安定には至っていない。

日本の原油輸入は中東依存度が93.5%、タンカーの8割がホルムズ海峡を通過する。事態が長期化すれば、ガソリン・電気・ガス料金への波及は不可避だ。

参考:Bloomberg「原油価格が焦点、米イスラエルのイラン攻撃で世界の株式市場警戒」 / 日経「米・イスラエルがイラン攻撃、首都空爆」

NY株式市場——連続下落でダウ4万9000ドルを割れ

2月27日のNYダウは前日比521ドル安の48,977ドルで終了。週明け3月2日もイラン情勢を嫌気した売りが続いており、ハイテク・航空・消費関連が弱い。一方、エクソンモービルなどエネルギー株、防衛関連は上昇。

参考:OANDA「NYダウの振り返りと見通し:イラン情勢緊迫でリスク回避の売りが加速(3月2日)」


🇯🇵 国内マーケット

日経平均、週明け899円急落——防衛・資源株が下支え

3月2日(月)の東京市場は、週末のイラン攻撃ニュースを受けてリスク回避の売りが先行。日経平均は57,951円(前週末比899円安)で引けた。原油高による輸入コスト増を懸念した自動車・航空・消費関連株が下落。

一方で逆行高となったのがINPEX(1605)、三菱商事(8058)など原油価格連動銘柄、および三菱重工業(7011)、川崎重工(7012)などの防衛関連。東洋経済は「イラン有事は短期的ショック、3月は攻め直しの好機」と指摘している。

参考:東洋経済「3月は個人投資家が攻め直す好機」(Yahoo!ファイナンス)

ドル円——有事のドル買いで157円台に急伸

週明けの為替市場では、有事のドル買いが先行してドル円が157円台まで急騰。イラン情勢の先行き不透明感から米長期金利は低下しており、今後は「円高・ドル安」へ反転する可能性もはらむ。輸出企業の業績への影響に注意が必要だ。

参考:外為どっとコム「FX実践解説:ドル円などの注目材料(3月2日)」


🏢 企業ニュース

上場企業、2026年3月期は5年連続最高益へ

日経新聞の集計によると、2026年3月期の上場企業純利益は、期初予想の前期比2%減から一転、1%増となり5年連続の過去最高を更新する見通し。AI投資需要に加え、非中核事業売却など資本効率改革が奏功している。

半導体関連のアドバンテスト(6857)・ディスコ(6146)、ITシステムの日立製作所(6501)・富士通(6702)がいずれも最高益更新見通し。キオクシアホールディングス(285A)はデータセンター向けNAND需要で年初来株価2倍超。

参考:日経「上場企業5年連続最高益 2026年3月期」

防衛・エネルギー銘柄——有事に逆行高

イラン攻撃を受けて注目されるのが防衛・エネルギーセクター。三菱重工、川崎重工、IHIなどの防衛関連株は底堅く推移。INPEX・石油資源開発(1662)は原油高が利益に直結するため、積極的な買いが入っている。

参考:SBI証券「防衛関連、エネルギー銘柄」


🏛 政策見通し

日銀——次回利上げは7月か9月、春闘を注視

日銀は2025年12月に政策金利を0.5%から0.75%に引き上げ(1995年以来30年ぶりの水準)。現状維持を続けつつ、春闘の賃上げ結果とインフレ動向を見極める方針だ。市場では次回利上げを7月または9月と予想する声が多い。

ただしイラン情勢が深刻化すれば、輸入物価上昇によるコストプッシュ型インフレが再加速するリスクがある。「良いインフレ」ではなく「悪いインフレ」だけが進行する最悪シナリオに備えた資産配分の見直しが賢明だろう。

参考:第一生命経済研究所「次回利上げは7月」

原油高と日本経済——エネルギー安全保障が最大課題に

ホルムズ海峡の事実上の封鎖は、日本にとって平時では想定しにくい最大級のリスク。政府・資源エネルギー庁は備蓄の活用と代替ルート確保を急いでいるが、事態が長引けばガソリン・電気・ガス料金の大幅値上げは避けられない見通しだ。

参考:日テレNEWS「ホルムズ海峡封鎖なら原油調達に大きな打撃」(Yahoo!ニュース)


✍ 著者コメント(和田康彦)

ハメネイ師の死亡という衝撃的な事態が現実となりました。「有事は買い」という相場格言が当てはまる場面と、そうでない場面があります。今回は日本への直撃度が高い——中東依存93.5%の原油、ホルムズ通過8割のタンカーという構造的脆弱性は、一朝一夕では変わりません。

短期的には防衛・エネルギー株に資金が集まるのは必然なので、INPEXや三菱重工は今後数週間の主役になり得るでしょう。ただし原油高がコストとして全産業に波及していく中長期シナリオでは、内需消費・航空・化学の下押し圧力は侮れません。

投資歴25年で強調したいのは「有事の集中投資は禁物」という点。高い値動きに興奮して防衛株に全力投入するのは典型的な失敗パターン。分散を崩さず、原油高に直撃される銘柄のリスクを再点検することが最優先です。


📚 関連Kindle本のご案内

著者:和田康彦(佐賀大学名誉教授・投資歴25年) 研究室ブログ:wadaken.top note:note.com/bold_hornet726<

洛陽と長安、どちらが東にあるか知ってますか?

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP