暴落について調べた5本のうち、4本目です。1本目は米国の信用買い残高、2本目は先行指標、3本目は日本株への影響。ここまでは「何が起きるか」の話でした。今回は「では、どうするか」です。
オルカンやS&P500連動ファンド、指数連動型ETFを持っている人が、暴落時に売るべきか、持ち続けるべきか、積立を止めるべきか。この手の話でよく言われる通説を、全部数字で検証しました。
検証にはS&P500の配当込み指数×ドル円を全世界株式の代理指数として使い(2008年以降のACWI円換算との月次相関0.97)、1988年からの38年分を、売買コスト0.1%と特定口座の税率20.315%まで入れて計算しています。
結果です。持ち続けた場合が年率12.2%、10か月移動平均ルールが7.6%、「20%下げたら売り20%戻したら買い戻す」が6.4%、「10%下げたら売り10%戻したら買い戻す」が5.4%。売って逃げるルールは全滅でした。
しかも意外なのはここからです。「リターンは落ちても下げは浅くなるはず」と思って計算したのですが、逆でした。持ち続けた場合の最大下落率がマイナス63%なのに対し、20%ルールはマイナス69%、10%ルールはマイナス66%。売って逃げたほうが下落率まで悪化していました。
記事では、この続きとして次の内容を扱っています。
- 円換算で見た過去9回の暴落と、高値を回復するまでの月数。最長86か月(7年)
- なぜ売ると下落率まで悪化するのか。売値より高く買い戻す構造
- 米国の投資本の移動平均ルールが、日本人が円建てで使うと機能しなくなる理由(売買回数26回→34回)
- リーマン前の天井から月3万円の積立を始めた3通りの結果。続けた人2.40倍、止めた人1.52倍、倍額2.71倍
- 「最良の日」を逃すコストと、最良20日のうち19日が起きていた場所
- レバレッジ型ETFだけ別扱いにすべき理由(2024年8月、通常ETFがマイナス4%まで戻った時点でレバ2倍はマイナス14%)
- 為替ヘッジの本当のコストは今いくらか(日米金利差で年2.6%)
- 投資信託と上場ETFの、暴落時の実務的な違い
- いまの状況に当てはめた損失シナリオ(金利ショック型ならオルカンはマイナス35〜40%、景気後退型ならマイナス60%)
- 暴落前・暴落中・やってはいけないことのチェックリスト
この第4回は有料記事です。冒頭の検証結果までは無料でお読みいただけます。
第1回から第3回までは無料で公開しています。
▶ 第1回「株を買うための借金が、アメリカで史上最高の1兆4,540億ドルになりました」
▶ 第2回「社債のスプレッドが暴落の先行指標はウソでした」
▶ 第3回「米国株が崩れて日本株が無傷だったことは、1987年以降一度もありません」
なお、これは過去データの検証と一般論であって、個別の状況に対する投資助言ではありません。数値はすべて2026年9月22日時点のものです。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

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