【マーケット速報】2026年3月13日(金)

投資戦略ラボ

【マーケット速報】2026年3月13日(金) 日経平均 54,452円(前日比 −572円) ドル円 158〜159円台 NYダウ 46,677ドル(3/12終値、前日比▲739ドル・▲1.56%)

本日の最重要ヘッドライン

  • ⚡ イラン軍がホルムズ海峡で貨物船攻撃継続——原油WTI90ドル台半ば、「トリプル安」で日経平均一時1,200円超下落
  • ⚡ 本日(3月13日)は3月限メジャーSQ——先物・オプション清算で波乱含み
  • ⚡ 春闘集中回答日は3月18日——日銀3月追加利上げの可否、今週末が正念場

🇯🇵 国内マーケット

日経平均、3日ぶり反落——トリプル安で一時1,200円超の下げ

 3月12日の東京市場は、株・債券・円がそろって売られる「トリプル安」となりました。中東情勢の緊迫を背景に原油先物が急伸し、インフレ再燃と景気減速への警戒感が広がりました。日経平均の終値は54,452円96銭(前日比−572円41銭、−1.04%)。一時1,200円を超える下落幅を記録し、東証プライム市場の値下がり銘柄は9割強を占めました。

日経平均株価3日ぶり反落、終値は572円安の5万4452円(日本経済新聞、2026年3月12日)

本日はメジャーSQ——先物・オプション清算で値動き激化も

 3月13日(金)は先物とオプションの決済が重なる「メジャーSQ」の算出日です。SQ週は機関投資家の大量売買が入りやすく、日経平均の値動きが通常以上に荒くなりやすい傾向があります。今週(3/9〜3/13)の予想レンジは49,200〜55,200円と幅広く設定されており、引き続き方向感をつかみにくい展開が続きます。

今後のイランをめぐるシナリオと日経平均の見通し(SBI証券、2026年3月3日)


🌍 海外経済

ホルムズ海峡の封鎖継続——原油90ドル台、世界経済に重石

 2月28日に米・イスラエルがイランへの軍事攻撃を開始し、最高指導者ハメネイ師が死亡しました。イランは報復として中東各国の燃料タンクや貨物船への攻撃を続けており、3月11日にはタイ海軍の貨物船が攻撃を受ける事態となりました。ホルムズ海峡を経由するLNG・原油の物流が事実上停滞し、WTI原油は1バレル90ドル台半ばまで上昇しています。イラン革命防衛隊の幹部は「世界経済を破壊する長期的な消耗戦」に持ち込む意図を示しており、先行きの不透明感は一段と高まっています。

イラン、中東各国の燃料タンクなど攻撃 狙いは「世界経済を破壊する消耗戦」か(AFPBB News)

NYダウ続落——利下げ期待後退とエネルギー高が重荷

 3月11日のNYダウは47,417.27ドル(前日比−289.24ドル、−0.61%)で引けました。中東情勢の長期化懸念から原油高が続き、米10年債利回りが約4.2%まで上昇。早期利下げへの期待が後退し、構成銘柄の約8割がマイナスで取引を終えました。シェブロンなどエネルギー株は上昇した一方、ホーム・デポやビザなどの内需・生活関連株が売られました。

NYダウの振り返りと見通し:中東情勢が再び緊迫(OANDA、2026年3月12日)

トランプ関税——相互関税は最高裁で無効、全世界10%追加関税が継続

 2月20日、米連邦最高裁が相互関税を無効と判決し、政府は2月24日付で徴収を停止しました。ただし同日から1974年通商法第122条に基づく全世界一律10%の追加関税が発動されており、日本企業への影響は続いています。日本政府は赤澤経済産業大臣がラトニック米商務長官に「昨年の日米合意より不利にならないよう」申し入れを行いました。医療機器・ロボット・産業機械などの分野では、商務省調査完了後に新たな関税措置が発表される可能性があり、注視が必要です。

米国関税対策ワンストップポータル(経済産業省)


🏢 企業ニュース

ホンダ、上場来初の最終赤字——EV損失で最大6,900億円

 ホンダが2026年3月期の連結最終損益が最大6,900億円の赤字になる見通しを発表しました。EV(電気自動車)の普及鈍化を踏まえた減損損失が主因で、同社として上場以来初の最終赤字となります。EVシフトへの過剰投資が収益を直撃した典型例として注目されており、日産との経営統合交渉にも影を落とす可能性があります。

ホンダが最大6900億円の最終赤字、26年3月期 EV損失で上場来初(日本経済新聞)

上場企業、5年連続最高益へ——AI需要と資本効率改革が追い風

 上場企業全体の2026年3月期純利益は前年比1%増となり、5年連続で過去最高を更新する見通しです。AI投資関連の需要拡大に加え、非中核事業の売却など資本効率改革が利益率を押し上げています。中東リスクや原油高といった逆風がある中での達成となれば、日本企業の稼ぐ力の底上げを示す一つの節目となりそうです。

上場企業5年連続最高益 2026年3月期、減益予想から一転1%増(日本経済新聞)


🏦 政策見通し

日銀3月利上げへの分岐点——春闘集中回答(3月18日)が最大材料

 日銀は現在、政策金利を0.75%に据え置いています。3月の追加利上げについては、全国銀行協会の福留会長が「相応の可能性がある」としつつも、データ確認を重視する慎重な見方が市場のコンセンサスとなっています。3月18日の春闘集中回答が最大の判断材料で、連合は5.94%の賃上げを要求しており、前年(5%超)並みの高水準が実現できるかどうかが焦点です。日銀の次回金融政策決定会合は3月19日です。

日銀3月利上げの可能性は? 春闘回答が最大材料に(財経新聞、2026年3月2日)

賃上げのさらなる定着へ、物価高克服・格差是正は進むか——26年春闘(Bloomberg、2026年3月4日)


🪙 暗号通貨マーケット

BTC(ビットコイン):約1,102万円 / 約70,314ドル ※3月12日時点、前日比データ更新中

ETH(イーサリアム):約32万円 / 約2,114ドル ※概算値

本日の暗号通貨ニュース


✍️ 著者コメント

 今週の最大の論点は、中東情勢です。2月28日のイラン攻撃から2週間が経過しましたが、ホルムズ海峡の危機は一向に解決の糸口が見えません。原油WTIが90ドルを超えた水準が定着するようであれば、FRBの利下げ観測はさらに後退し、米株も日本株も一段の調整を余儀なくされる可能性があります。

 日本株については、本日のメジャーSQを無事に通過できるかが短期的な焦点です。SQ算出後に売り圧力が和らぐケースもありますが、地政学リスクが解消しない限り、上値を積極的に追う展開は難しいでしょう。来週の春闘集中回答(3月18日)と日銀決定会合(3月19日)が相場の分水嶺になりそうです。

 ビットコインが7万ドル台で推移しているのは興味深いポイントです。以前は「有事の安全資産」として金と並ぶ動きを見せることもありましたが、今回はむしろ株式市場と連動する下落を見せました。暗号資産の税制改正(申告分離課税20%)が2028年から適用される見通しで、中長期的な投資環境は改善しそうですが、短期的には地政学リスクの重荷を共に背負う形が続きそうです。

 投資歴25年の視点から申し上げると、今の局面で最も大切なのは「現金比率を意識したポジション管理」です。事態が好転した時に買えるキャッシュを確保しておくことが、次の上昇局面を生き残るための最大の戦略だと考えています。

【著者プロフィール】和田康彦(わだ・やすひこ)佐賀大学名誉教授(農学部)・投資歴25年

📚 Kindle本のご案内:まだ間に合う日本株投資 / 皇帝の財務諸表 / 中国史は地理で決まる

洛陽と長安、どちらが東にあるか知ってますか?

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP