2024年の日本のリユース市場のデータを見ていて、思わず二度見した数字がありました。フリマアプリなどの個人間取引、いわゆるCtoCがプラス1.4%とほぼ横ばいまで鈍化した一方で、事業者が買い取って店舗で売るBtoCがプラス8.2%で伸びていたのです。順番が、逆転しました。
この10年、中古品の世界で語られてきたストーリーは「メルカリが出てきたから、間に入る中古屋は要らなくなる」でした。ところが決算を並べると、まるで違う光景が見えてきます。ブックオフグループホールディングスは2期連続の過去最高益、コメ兵ホールディングスは売上プラス39.4%で過去最高、BuySell Technologiesにいたっては売上プラス67.8%、営業利益プラス91.1%。食われているようには見えません。
逆転の正体は、売り手側の事情でした。1,000円の物を写真を撮って出品して梱包して発送するのは割に合わない。しかし50万円の時計を見ず知らずの個人に売るのは怖い。低単価はCtoCに残り、高単価と「面倒を全部引き受けてほしい」需要はプロのBtoCに戻ってきた。古物営業法の許可と真贋保証が、個人には出せない商品になっているのです。
noteの記事では、次のような内容を扱っています。
- CtoCプラス1.4%に対しBtoCプラス8.2%――中古品市場で起きた逆転の正体と、古物営業法という「プロの堀」
- 仕入れる商品を自分で決められない小売業――店頭・出張・宅配・催事・BtoBオークションという5つの買取エンジン
- 市場3兆2,628億円、15年連続拡大、2030年に4兆円――日本で数少ない構造的に伸びる内需小売
- ネット売上比率10.5%から33.6%へ、セカンドストリートは世界1,000店――「国内で仕入れて世界で売る」構造
- 営業利益率3%台の薄利なのに株が買われる理由――売上の伸びを上回る営業利益の伸び、営業レバレッジの効き方
- 売上が4割増えたコメ兵のフリーキャッシュフローがマイナス56億円だった理由と、「攻めの赤字」の見分け方
- 世界1,000店のチェーンを持つゲオホールディングスがPBR0.8倍に沈んでいる理由
- 営業利益率8%超・PER15倍未満・自己資本比率40%超でふるいにかけたら、14社から2社しか残らなかった結果
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