2026年8月14日、中国の智譜AI(海外ブランド名はZ.ai)が、GLM-5.3という大規模言語モデルを公開しました。そのベンチマークの表を見て、少し手が止まりました。
CyberGymというサイバーセキュリティの評価で84.5%。米アンソロピックの最上位モデルFable 5が83.8%ですから、これを上回っています。AutomationBenchでは48.2%対46.2%。実務課題の評価GDPValでも1769対1743で上です。
Fable 5は、米国政府が輸出を制限しているモデルです。その制限対象と、中国のオープンなモデルが同じ土俵で並んでいる。しかも後者は、月12.6ドルのプランから使えます。
今回は、このGLMというモデルについて、開発元・中身・他社との比較・問題点・今後の方向性の5点を整理しました。結論を先に書いておくと、GLMの本当の意味は性能ランキングの順位ではありません。AIの原価を6分の1に叩き落としにきている、という一点です。そしてそれは、AI関連銘柄を持っている方にとって、性能競争よりずっと重い話だと考えています。
noteの記事では、次のような内容を扱っています。
- 開発元は清華大学発の「AI四小虎」筆頭格。2026年1月の香港上場から株価が十数倍になるまで
- 745B積んで44Bだけ動かすMoEという仕組みを、できるだけ噛み砕いて説明する
- 勝っている場所と負けている場所。Terminal-Bench 81.0とExploitBench 54.4%が同居する意味
- Claude APIと互換にして、接続先URLの1行書き換えで乗り換えられるようにした狙い
- 2025年の売上7.24億元に対し、損失47.2億元。時価総額1,120億ドルとの距離
- 米商務省エンティティリスト、中国の国家情報法、米下院の調査開始という3つの壁
- 輸出規制をかけたモデルと同等の能力が、MITライセンスで無料配布されてしまった皮肉
- GLM-5.3でオープンウェイト即日公開をやめた理由と、Cursorの脆弱性発見の一件
- 「世界的なAI価格戦争を引き起こす」と宣言しながら、自社API価格は倍増させている矛盾
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