宅配便は過去最高の48億個。それでもヤマトの営業利益率は1.5%です 物流は「運ぶ」より「場所を持つ」ほうが強い

投資戦略ラボ

2025年度の宅配便大手3社の取扱個数は、合計48億4,400万個でした。前年度比プラス2.7%で、2年連続の増加です。市場は伸びています。

ところが、ヤマトホールディングスの営業利益率は5年で5.4%から1.5%になりました。同じ「運輸物流」の括りにいる上組は、営業利益率12.4%で、しかも6期連続で改善しています。8倍の差です。

この差は、経営の巧拙ではありません。バリューチェーンのどこにいるか、という位置の差です。港は代替が効きませんが、トラックはどこでも走れる。だから宅配・特積みは1.5〜5.5%、倉庫・港湾運送は5.8〜12.4%という水準に分かれます。

今回は、貨物輸送とロジスティクスの上場35社の決算を並べて整理しました。株価は2026年8月20日終値、財務は各社の直近本決算によります(旅客鉄道・私鉄・バス・旅客航空は対象外)。

noteの記事では、次のような内容を扱っています。

  • 「陸運業」でふるいにかけると出てくるのは不動産コングロマリット――業種コードが使えない理由
  • 2024年問題は終わったのか。セイノー営業益プラス25.8%とSGホールディングスのプラス2.7%が示すもの
  • ヤマトが集配拠点を2,900から1,800へ減らす理由――値上げ効果297億円がなければ営業利益はほぼゼロだった
  • 海運3社を営業利益で見てはいけない――川崎汽船は営業利益177億円の期に経常利益6,575億円を出している
  • バブルは終わり、残ったのは「使い道の決まっていない資本」。自己資本は5年で4.2〜5.8倍、ROEは7%台へ
  • 日本郵船のNSユナイテッド海運TOB(1,206億円)――買収先のほうが収益性が高いという構図
  • 三菱倉庫のROE14.2%の正体は丸の内の不動産と政策保有株。純益÷営業益3.44
  • ロジスティード・近鉄エクスプレス・トランコム。なぜ3PLはPEファンドに買われるのか
  • データの罠――山九のPER64.2倍は株式分割、NSユナイテッドの利回り0.00%はTOBだった

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