日本の資源循環、いわゆる静脈産業の主要8社について、財務データと株価を集めて業界レポートを作りました。営業利益率を高い順に並べると、こうなります。ミダックホールディングス39.9%、大栄環境25.3%、ダイセキ20.3%、TREホールディングス18.7%、フルヤ金属16.6%、アサカ理研5.7%、松田産業3.3%、エンビプロホールディングス2.0%。
首位のミダックは、売上118億円しかない静岡の産廃処理会社です。営業利益率39.9%は、優良メーカーでも10%台なら立派だと言われる日本の製造業の感覚からすると異常な数字で、しかも過去最高益を更新中です。一方で、売上6,878億円という10倍以上の規模を持つ松田産業の営業利益率は3.3%。同じ「リサイクル」の看板の下に、20倍近い開きがあります。
この差は業績の巧拙ではなく、ビジネスモデルの違いです。そして廃棄物処理系の高収益を支えているのは、環境技術でも新素材でもなく、最終処分場という「捨て場所」の希少性でした。新しくつくることがほぼ不可能な資産を持っていること自体が、そのまま参入障壁になっています。
noteの記事では、次のような内容を扱っています。
- ゴミを埋める会社の営業利益率が39.9%になる理由――許認可と最終処分場という複製できない資産の話
- 売上6,878億円の松田産業と売上118億円のミダック、利益率が12倍違う商社型ビジネスの構造
- 松田産業プラス77%、アサカ理研プラス68%、エンビプロマイナス31%――同じ業界で増減が真逆になった理由
- フリーキャッシュフローのマイナス397億円を危険信号と読んではいけない、「攻めの赤字」の見分け方
- 全国12万社の断片市場を買い集める大栄環境の売上1兆円構想と、のれん・減損というリスク
- 都市鉱山と車載電池リサイクル(2050年に2兆円超の見通し)が、今日の利益にまだ効いていない二つの壁
- 営業利益率15%超・PER18倍未満・自己資本比率45%超でふるいにかけたら、8社から3社しか残らなかった結果
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