金属資源・製錬の日本企業11社の決算を並べてみました。売上高1兆8,441億円で業界首位の三菱マテリアルの営業利益率は、3.3%。同じ表の中に、営業利益率19.8%のJX金属がいます。同じ「非鉄金属」に分類されている会社どうしで、6倍の開きです。
そして、この業界のいまを一言で表す事実があります。銅の価格は2026年1月にLMEで1トン14,527ドル50セントという史上最高値を付けました。原料が史上最高値なら、扱っている会社は儲かっているはずです。ところが日本の銅製錬会社は儲かっていません。
理由は、製錬会社の取り分が金属の値段では決まらないからです。決めるのはTC/RCと呼ばれる加工賃のほうで、2026年の年間ベンチマークは1トンあたり0ドルで決着しました。スポットに至っては、2026年6月末にマイナス126ドル80セントです。製錬所が鉱山会社にお金を払って原料を買っている、ということです。
note記事では、次のような内容を扱っています。
- 製錬所の取り分はなぜ「銅の値段」ではないのか ― TC/RCという仕組みの話
- 70年近く続いた統一ベンチマークを、日本勢が断念した経緯
- なぜ中国の製錬所だけが加工賃ゼロに耐えられるのか ― 硫酸という副産物の非対称
- 経済産業省がスペイン・韓国と共同声明を出した意味。もう市況の話ではありません
- JX金属19.8%、三井金属17.3%。高収益の正体は製錬ではなく機能材料でした
- AIが効いているのは「会社」ではなく「事業」だという話
- スクリーニングを通った唯一の1社と、その会社を待っているマイナス71.9%
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