先日、知人との雑談で「ヘッジファンドって要するにハイリスクな博打でしょう」と言われて、少し考え込んでしまいました。たしかに1998年のLTCM破綻や、リーマン後の大量閉鎖のイメージが強い言葉です。ですが、いま世界のヘッジファンドが何をしているかを調べてみると、その理解は驚くほど実態からずれていました。
正確に言えば、ヘッジファンドという一つの商売は存在しません。名前は同じでも、中身は全く別の四つか五つの商売です。
2025年、業界の運用資産残高は歴史上初めて5兆ドルの大台を突破しました。HFRIファンド・ウェイテッド・コンポジット指数は通年で12.6%のプラス、2009年以来16年ぶりの好成績です。投資家にもたらされた純利益の総額は過去最高の5430億ドル。ところが上位20社は業界資産のわずか16.6%しか握っていないのに、業界利益の41.0%を生み出しています。ヘッジファンドという言葉で一括りにすることが、いかに乱暴かが分かります。
note記事では、次のような内容を扱っています。
- HFR分類によるエクイティ・ヘッジ、イベント・ドリブン、マクロ・CTA、レラティブ・バリューの四大戦略の仕組み
- 業界最大勢力になったマルチ・ストラテジーとポッド・ショップの実像
- 単年189億ドルという史上最高益を9銘柄の集中投資で叩き出したTCI、34%で復活したブリッジウォーターなど代表ファンドの実績
- 稼いだ利益の50.4%が手数料に消えているという構造的な問題
- 日本の個人投資家が、この分類の考え方をどう自分のポートフォリオに応用できるか
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