株の売買手数料はゼロなのに、証券会社は過去最高益でした ― NISA71兆円ブームの主役は、じつは1株も買えません

投資戦略ラボ

日本株の売買手数料は、いま無料です。SBI証券と楽天証券が2023年10月に踏み切った、いわゆる「ゼロ革命」です。証券会社の商売といえば売買の取次手数料、というのが多くの方の常識だと思います。その手数料が最大手のところでゼロになりました。

にもかかわらず、証券会社は絶好調でした。2026年3月期、上場する証券会社は決算期のずれるGMOフィナンシャルホールディングスを除きほぼ全社が二桁増収。野村ホールディングスは純利益3,621億円で2期連続の最高益、大和証券グループ本社は5期連続の増収です。商品を無料にして過去最高益が出る商売は、普通ではありません。では、どこでお金を取っているのか。答えは信用取引の金利、投資信託の残高フィー、FX、そしてグループへの送客です。

そしてこの話には、厄介なオチがあります。新NISAの累計買付額は71兆円、口座数は2,826万(2025年末)。その恩恵を最も受けているSBI証券と楽天証券は、どちらも単体では上場していません。業界で起きている一番大きな変化の主役を、私たち個人投資家は1株も買えないのです。

note記事では、次のような内容を扱っています。

  • 手数料ゼロの裏で太った収益4本――金利・投信残高・FX・送客
  • 「フローからストックへ」という業界の合言葉が意味すること
  • NISAブームの主役が証券取引所にいないという、ユニバースの歪み
  • 営業益率25%超・PER20倍未満・自己資本比率40%超でふるうと通過ゼロだった理由
  • 証券会社の決算書を製造業と同じ物差しで読んではいけない4つの理由
  • 配当利回り6%台がゴロゴロしている本当の意味(業績連動配当と減配リスク)
  • ROE×PBRで並べ直した、松井・GMO・東海東京・岡三・野村の位置

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